新時代の世界のリーダーは日本人(3)

人間学, 工藤シンクの世界, 新世界

日本は世界最古の国家

ギネスブックに認定されている『世界最古の国家』は、なんと〝日本〟です。

文明的にも歴史的にも古い国は様々ありますが、〝国家〟としては崩壊・侵略などで塗り替えられてきた経緯もありますので、単一の存続としては日本が最古という認識です。

こちらの世界史対照年表をみるとわかりやすいですね。

ここでは『本当に最古といえるのか?』などは重要ではありませんし、『だからこそリーダーだ』などといいたいわけでもありません。

『そのような島国に、今、私たちは生きている』というシンプルなことを、今こそ鑑みたいのです。

『日本人は民族としての根底を塗り替えられた原体験がない』ともいえ、このアジアの東端の小さな島で、転覆もなく、混血も進まず、独自の精神性や文化を純粋培養のように育んできた。
世界スケールでみたら日本は現代に残る世界最大規模の少数民族とさえいえます。
良くも悪くも『島国根性』や『ガラパゴス』などとも揶揄されるその日本人気質や文化の独自性には、ダイヤの原石のごとき可能性すら感じるのです。

日本人は愛国心や教育的な設定以前に、根っこの部分で日本人同士を〝仲間〟や〝家族〟のようなつながりで感じているところがあるとおもいます。
まさに『和を尊ぶ』精神といいましょうか、これほど自然な安定感と連帯感を醸している民族はなかなかありません。
夜の街を安心して歩けるほど世界随一の治安がよい国ですし、災害下の混乱のなかでも暴動を起こさない民族性は世界から驚きと賞賛をもってみられています。
落とした財布がそのまま警察に届けられるような国は他にありません。

このような当たり前は、実は当たり前のようにはつくれない。

日本人は良くも悪くも『世界一平和ボケができている民族』ともいえ、ある意味それが、新しい世界の扉を開くキーポイントなのではないかと。

職人の技、研究者の深み、テクノロジーやアニメ・ゲームなどの文化精度、、、日本人の変態的とまでいえる探求とクリエイティビティも極東の小さな島国にしてあり得ないクオリティを醸しますし、それは本来の気質に加え、長い歴史の安定発酵の先にしか到達できない領域あってこそだと。

日本人が『偉い』とか『優秀だ』というお話ではありません、世界にも稀な『そういう民族だ』というお話です。

 

民族的なトラウマ

人間が幼少期に人格の礎を形成するように、歴史の基盤が民族におよぼす影響と連鎖はとても大きく、それが精神性や倫理常識・文化の礎になっているのは間違いありません。

征服や転覆の歴史的経験は民族の根底に、深層心理レベルで少なからずのトラウマを残します。
例えば『ルーツは別にある』という土台の揺るぎや『いつかまた変わる』という根底の不安や刹那、『征服した』という優越感や罪悪感、『征服された』という恨みや劣等感などが深層心理レベルで根差してしまうもの。
原体験がある以上、これは仕方がないことです。

『日本が世界最古の国家』という見方は、日本人にはそういったトラウマがないという見方もできるということです。

例えばアメリカは建国250年ほどで、世界的にみれば新しい国家です。
短期間で資本主義競争グローバリズムのリーダー的な国家にまでなりましたが、まさに開拓と競争、征服と解放と統合の歴史があっての〝今〟です。
そのような経緯もあり自己防衛のために銃の所持が認められている国ですが、コロナ禍においてアメリカでは銃の売り上げが急増したそうです。
これはどういうことかというと、社会情勢の不安や混乱のなかで暴動や奪い合いがおきる懸念を民衆が感じてのこと。
自給自足のエコビレッジまでもが武装をはじめているそうで、これは『経済が破綻したら食糧があるところに奪いにくる』という懸念からの防衛策です。
奪い勝ち抜くことで生存を担保してきた西洋 狩猟系文化が[資本主義競争社会]の根底にあるとすれば、当然の結果といえるかもしれません。

極端な言い方になってしまいますが、アメリカという文明大国にしてみても疑心と不安を根底に抱え『隣人すら信用できていない』ということなんです。

日本人にしてみれば、ありえない発想ではありませんか?

もちろんアメリカの大地とは違い、海山豊かな気候風土がギュっとつまった〝日本〟という島の恵まれた環境の安心感と、歴史に育まれた一体感があってこそだともいえます。

世界的にも本当に恵まれた環境なんです、この日本は。

 

世界は激変する

みなさんもご察しのとおり、これから世界は良くも悪くも激動のタームをむかえます。

例えば国が破綻したり大災害で政治経済が機能しなくなれば、世界の国々で暴動や奪い合いがおこるかもしれません。

日本は、日本人はどうでしょうか?
当初は混乱もするでしょうが……その先に、助け合いがおこり、この島の豊かさと持ち前の器用さと発想力を発揮して生きていく…そんな想像ができませんか?

きっとそうなります。

かのアインシュタインは日本を訪れ、その民族性に驚き、これからの世界人類史においての日本の重要性を述べたことは有名です。

近代日本の発達ほど、世界を驚かしたものはない。
この驚異的な発展には、他の国と異なる何ものかがなくてはならない。
果たせるかなこの国の、三千年の歴史がそれであった。
この長い歴史を通して、一系の天皇をいただいているということが、今日の日本をあらせしめたのである。
私はこのような尊い国が、世界に一カ所位なくてはならないと考えていた。
なぜならば世界の未来は進むだけ進み、その間幾度か戦いは繰り返されて、最後には戦いに疲れる時がくる。
その時人類はまことの平和を求めて、世界的な盟主を挙げねばならない。
この世界の盟主なるものは、武力や金力ではなく、凡ゆる国の歴史を抜き越えた、最も古くまた尊い家柄ではなくてはならぬ。
世界の文化はアジアに始まって、アジアに帰る。
それはアジアの高峰、日本に立ち戻らねばならない。
吾々は神に感謝する、吾々に日本という尊い国を、作って置いてくれたことを。

これは[アインシュタインの予言]ともいわれ、内容も真意も諸説ありますし、ともすれば天皇制や民族優劣をあおる偏った表現と捉えられたりもしていますが、『世界の平和を願った天才物理学者がこのようなことを感じた』ということにおいて、とても興味深いとおもいます。
世界のエネルギーバランスと行く末を見据えたときに、日本という存在の特異性が際立ってみえたということにおいて。

アインシュタインはこのような言葉ものこしています、

我々の直面する重要な問題はその問題を作ったときと同じ考え(意識)のレベルで解決することはできない

まさにそういうことではないでしょうか。

私たちはこの[資本主義競争社会]の渦中に産まれ育ち、その大前提から、枝葉のような末端から問題解決を探る癖がついています。
その大前提が限界に達し覆るようなとき、、、そこに必要なのは対症療法ではなく、根本から違う〝何か〟だと。

これから世界におこることの重要性は、これまでの歴史で積み重ねてきた常識や価値観、マインドや意識の延長上にはないような気がします。

想定外レベルの大きな転換があったときに、私たち日本人が助け合い創造しあい、安定感ある〝次〟を世界にみせることができたら素敵だなと感じます。

同じ土俵で戦うのではなく、違う土壌を育むこと。
自然農やパーマカルチャーなども、日本古来の暮らし方や農法のリデザインからきている哲学と実践なんですよ。

海山、土壌、気候風土豊かで世界屈指に恵まれた環境にあり、創造性に富み、助け合う〝和の精神〟が根付いているこの島の民。

日本人は、この豊かな土地で、日本人らしく調和をもって暮らしてみせればいい。
この豊かな地球で、頑張り続けなくとも、戦い続けなくても問題がない……そういう当たり前と美しさを、世界のみなさんに先駆けでみせることができたら、それこそが『新しい時代のリーダー』ではないでしょうか。

 


『これからの時代の世界を牽引するリーダーは日本人』ということについて、その(1)と(2)もお読みください。


関連記事一覧